会社のオフィス面積が狭く、打ち合わせ用として置いていたソファが邪魔になったので、約4年前にニトリで買った自宅のソファを処分し、邪魔者扱いされて可哀相な会社のソファを自宅に迎え入れたまではよかったのですが、
いざ座ってみると、座面がすごく高い。
会社で座っていた時は気持ちが「仕事モード」なので問題を感じませんでしたが、自宅で座るとすごく高く、全然くつろげない。
以前のソファに比べてクッションも硬く、感覚値だと、今まで座っていたソファよりも10cmくらい高い。
たった10cmなのに、全然落ち着かない。
自宅のソファスペースってのは、身も心も癒す場所であり、これでもかというほどダラダラできなければ存在する意味がありません。
浴びるように酒を飲み、ベロンベロンの状態でソファに寝転がって全力でダラダラすることを生きがいとしている僕にとって、くつろげないソファは死活問題です。
このままでは生きる目的を見失ってしまいます。
というわけで、
ソファが高いなら、低く改造すればいいじゃないか!
お得意のDIYを開始します。
「ソファの高さを低くしたい!」「もっとソファでくつろぎたい!」「ソファの上で廃人になりたい!」と思っている方の参考になれば幸いです。
Contents
「ソファの高さを低くする」DIYの全作業工程
ソファの構造を知る
「ソファを高くする方法」はいくらでも存在します。脚を継ぎ足したり、土台に乗せたり、クッションを敷いたり、色々な方法があります。
逆に「ソファを低くする方法」は、「ソファの脚をカットする」という方法以外この世に存在しないのですが、ソファはデザインによって構造がバラバラです。
脚のあるもの、脚が木のもの、アルミのもの、アイアンのもの、脚がなくて木枠を床に置くタイプのもの等、本当に千差万別です。
その構造によっては、ソファの高さを変更することが物理的に不可能な場合がありますので、まずは構造を知ることが大切です。
今回の僕のソファは、5本脚で、その材質が木製であったため、ソファの高さを低くするDIYが可能だと判断しました。
ソファの脚をカットする(電動丸ノコ編)
ソファを逆さにしてみたところ、ソファの脚の周囲にはビスやボルトがなく、木の板から木の棒が生えてきているような構造になっており、脚の取り外しができないことがわかったので、このまま強引に電動丸ノコで切り落としてやろうと試みたのですが、
床に対して水平にソファ脚をカットすることが非常に難しく、なおかつ、電動丸ノコのボディがソファの木枠に当たって丸ノコの刃がソファ脚に上手く当たらないことが発覚し、電動丸ノコでの切断は不可能だと判断。
電動丸ノコを使えば作業時間が10分程度で完了するお手軽楽勝DIYだと思っていただけに、いきなり心が折れかけました。
文明の利器が使えないんじゃ無理だよ・・・・・
ただ、僕は全力でダラダラしたいので、絶対に諦めません。
電動丸ノコがダメなら、手ノコでカットします。
ソファの脚をカットする(手ノコ編)
今回のDIYで難しい工程は、「床に対して水平にソファ脚をカットする」ことと、「5本の脚の高さがすべて同じになるようにカットする」ことです。
この2つが上手くいかないとガタツキが発生し、ソファに座るたびにイライラします。
なので、床に水平で、5本の脚が同じ高さになるような「ソファの脚切りガイド」を製作します。
ソファの脚切りガイドを製作
まず、適当な角材を3本用意し、
その3本が一体化するように側面からビスで固定し、定規の役割を果たす板を上に固定します。
先ほど役に立たなかった電動丸ノコを定規に添わせて3本の角材をカットします。こうすることで、3本の角材の長さがピッタリと揃います。
次に、コの字というか、「凹」のような形にカットした板を用意し、
先ほどカットした3本の角材をバランスよく取り付けます。
4本の角材にするとガイドとしての安定感は増しますが、ガイド自体にガタツキが出る可能性があるので、3本脚にするのがベストだと思います。
これが「ソファの脚切りガイド」となります。
このガイドから食み出た部分をカットする仕様になっているので、残したい脚の長さ(高さ)を計算して製作してます。
脚切りガイドを使ってソファの脚をカットする
今回使用するノコギリは「ライフソークラフト145」というノコギリで、一般的なホームセンターで1.000円程度で購入できるものです。
岡田金属工業所 ライフソークラフト145
Update Date –
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このノコギリの特徴は「アサリ」が無いこと。
主にダボ切り用として使用することが多いですが、刃がジグザグ(アサリ有り)ではなく真っ直ぐで、刃が薄くよくしなり、木材にピッタリと添わせて使用しても木材に傷が付くことがないのでとても便利です。
逆に言えば、このアサリ無しのノコギリでなければ、ガイドを使用した脚の正確な切断は難しいと言っても過言ではありません。
先ほどちゃちゃっと製作した「ソファの脚切りガイド」のくぼんだ部分に、
ソファの脚を嵌め込むようにセットし、
あさり無しのノコギリをしならせながらガイドにしっかり添わせてカットしていきます。
切り始めの最初の方はすんなりと刃が入っていくのですが、中盤から後半にかけて、刃がどんどん重くなってきます。30代男性で、筋肉に自信があるわけじゃないけどガリガリもやしのヘナチョコ野郎でもない僕でも、腕がパンパンになってきます。
真冬なのにダラダラと汗が出てきます。
骨組みの材質によって異なるので一概には言えませんが、人間が座るソファには比較的硬い木材が使われていることが多いので、手ノコでカットするには結構な力が必要となります。
だからと言って、「途中まで切り進めた刃を一度抜き、逆方向からまた切り始める」という行動を取ることはオススメしません。
最初に切り始めた方向から最後まで切り進めないと、ガイドに添ってカットしていたとしても、切断面に段差ができる場合があります。(僕は実際にそれをやって、1本目の切断でガッツリ段差ができてしまいました。)
一度切り始めたら、腕がパンパンだろうが汗がダラダラだろうが最後まで諦めずがんばって切り進めましょう。
ルパン三世に登場する石川 五ェ門の斬鉄剣(ざんてつけん)を髣髴とさせる切断シーン。
この木は、自分が切られてることにすら気付いてないかもしれません。
1本切るだけでも大変なのですが、1本切ってしまうと二度と後戻りは出来ないので、残り4本も同じように切断していきます。
ゼェハァゼェハァ言いながらも5本全ての脚をカットして、
ソファを起こして座ってみたら、
あまりにショックすぎて鼻から心臓が飛び出しそうです。
腕パンパンになりながらがんばったのに・・・・・
とはいえ、
そもそも5本脚ってのはガタツキが出やすい構造ですし、仮にソファ脚のカットがすこぶる正確でも、床のレベルが悪い場合はガタつきますし、いちいち鼻から心臓を出してる場合じゃありません。
こういう事態も当たり前に想定済みです。
ソファの下を覗きながら冷静にガタツキの原因を確認したところ、先ほど述べた「途中まで切り進めた刃を一度抜き、逆方向からまた切り始める」という行動を取った真ん中の1本が少し高くなっており、左右前後にガタツキが発生している状況でした。
ただ、高いと言っても「1mm以下」です。それでもギッタンバッタンとガタツキが出ます。恐ろしくシビアな世界です。
そのガタツキを取り払うため、事前に用意していたクッション材を使用します。
脚にクッション材を貼る
100円ショップなどに売られているキズ防止クッション材。
キズ防止フェルト・クッション材各種
Update Date –
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このクッション材の厚みは2mmくらいあるのですが、ソファの荷重がかかると1mm以下につぶれます。それを踏まえ、少しだけ高い真ん中の1本を除いた4本に貼り付けます。
再度ソファを起こして座ってみると、ガタツキが一切なくなり、ストレスフリーで使用できるようになりました。
ソファの下を覗いて確認しましたが、真ん中の脚が浮いてることもなく、床に5本全てが接地してる状態でした。まさに計算通り。
これで全工程完了です。
「ソファの高さを低くする」DIY 完成
いい感じで短足。ミニチュアダックスのバランス感。
見た目よし、座り心地よしで、世界にたった1つだけのオリジナルソファが完成しました。
まとめ
ソファを低くしたことで、一度は失ってしまった全力でダラけられる癒し空間を取り戻すことに成功しました。
目の前に置いてるローテーブル(こたつ)との高低差も縮まり、食事がしやすくなったこともメリットの1つです。
今回のDIYは、電動丸ノコ・インパクト等の基本工具が必要な上、「最後まで切りきる」という信念と、筋肉の断末魔が聞こえようとも腕を動かし続ける体力が必要です。
「ノコギリで脚を切るだけでしょ?」程度の心構えで臨むと大変痛い目を見るので注意が必要です。ノコギリを使う作業って、意外とハードなんです。
ソファは毎日座る場所。
その毎日がハッピーになるDIY。
「ソファの高さが高い!」「ソファを低くしたい!」「エブリディがハッピーになりたい!」と思っている人は、是非ともトライしてほしいDIYです。
PHOTO | YOSHIMITSU |
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CAMERA | SONY α7 III |
LENS | EF24-70mm F2.8L II USM |