お酒を飲まなくなる若者が増える昨今、「日本酒に興味を持ってほしい」という想いから進化を続けているのは日本酒の”味”だけではありません。
今回注目したのは酒造さんの魅力を余すことなく伝えるために造られた“WEBサイト”。
まだ一部の酒造さんに限られていますが、抜群のセンスと写真で時代の波に乗っている日本酒サイト(酒造サイト)を製作しています。
それでは早速「【2018年】おしゃれなデザインの酒造(日本酒)サイト」をご紹介。
個人的には「おしゃれなデザインサイトを造っている酒造さん = こだわりのある美味しい日本酒を造っている」と思ってるのでWEBサイトだけでなく、是非日本酒も合わせて味わってください。
Contents
全国のおしゃれな酒造(日本酒)サイト
山口県 – 大嶺酒造 –
まず最初に紹介するのは、50年以上休眠状態だった蔵を2010年に復活させた山口県の大嶺酒造。
「Ohmine」として新たなブランドを出発させた際のボトルデザインは、スウェーデンにあるデザイン事務所「ストックホルム・デザイン・ラボ」へ頼むほどのこだわり。
大嶺酒造の秋山社長はニューヨークのデザイン事務所で20代生活の大半を過ごし、日本へ帰国する前にバックパック一つで行ったヨーロッパのとある美術館で「ストックホルム・デザイン・ラボ」の作品へ出会い、デザイン発注へ繋がったとのこと。
少し変わった経歴を持つ秋山社長ですが、ニューヨークのデザイン事務所に勤めるほどの実力とセンスで、従来の酒造サイトとは全く違った海外を意識したデザインに仕上げています。
「Ohmine」から販売されている日本酒はボトルデザインがとてもおしゃれなため、ボトル欲しさに購入する人も多くいるほど。
日本酒の”味”に関しても、ほどよい酸味と甘みのバランスがとても良くフルーティー。日本酒が苦手な女性にも喜ばれるタイプ。
飲み疲れもしないのでグビグビいっちゃえます。次の日の朝はやられますが。
また、海外へも出荷しているとのことで「どっしりとした日本酒」というよりも軽やかな仕上りです。洋食とも合わせやすそう。
山口県 – 大嶺酒造 –
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京都 – 松本酒造 –
創業1791年の松本酒造は、京都でも伝統のある蔵として有名ですが、近年注目を浴びているのがおしゃれなボトルデザインが特徴的な「澤屋まつもと」ブランド。
松本酒造を支える2人の兄弟によって造られているブランドで、おしゃれなラベルや英語名などの日本酒を数多く販売しています。
蔵元のWEBサイトは、松本酒造、オンラインショップ、澤屋まつもと、の3つから構成されていて、それぞれの特徴的なデザインを楽しむことができます。
そして、”澤屋まつもと”ブランドの中でも個人的におすすめしたいのがこちらの「澤屋まつもと 守破離 山田錦」。
私が飲んだ時の感想としては「フルーティーで飲みやすい飲み口と、ほどよい酸味は水のようにスルスルと飲めてしまう味わい」。
開栓した直後のほんのりとしたガス感が下にピリッと苦みを与えてくれるので料理との相性も抜群。食前酒~食後酒までどんなシーンでも楽しめるお酒です。
京都のお酒は苦手なイメージがありましたが「澤屋まつもと」を飲んでからは一気にイメージが変わりました。
日本酒が苦手な方でもグイグイいけるので是非。
澤屋まつもと 守破離 山田錦
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広島 – 藤井酒造 –
私の地元広島で有名な「龍勢」というお酒を造っている「藤井酒造」。
広島人からすると「龍のラベルを使った昔ながらの日本酒」ぐらいイメージですが、白を基調とした清潔感のあるおしゃれなサイトデザインに仕上げていて驚きました。
サイトに掲載されている写真も綺麗に撮られていて「美味しい日本酒が造られているだなぁ」と感じさせてくれます。
「龍勢と言えば龍のラベルを使った日本酒が多い」というイメージがありますが、近年、そのイメージを良い意味で壊してくれたのが「龍勢 八反陸拾 純米吟醸」。
シンプルなラベルですが、高級感のあるおしゃれな風貌で今までの龍勢のイメージを大きく変えてくれています。
広島の「八反35号」という酒造好適米を使ったお酒なので、サラリと飲める食中酒にピッタリの辛口日本酒に仕上がっています。
龍勢 八反陸拾 純米吟醸
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島根 – 王祿酒造 –
ここ1~2年で多くの酒屋さんで見かけるようになった「王祿酒造」。
日本酒の産地としてはあまり有名ではない島根県にある蔵ですが、酸味と旨みの濃い味わいは多くファンを獲得している人気の日本酒です。
酒造のWEBサイトは白と黒を基調としたカッコイイデザイン。日本酒造りへのこだわりを感じさせるサイトの内容は見応え抜群です。
王祿酒造で造られているお酒はすべて”無濾過”。
そのため、一般的な濾過されているお酒よりも“濃い味わい”を楽しむことができるので、酒好きにはたまりません。
また、日本酒初心者が飲む場合は、ロックスタイルにすることで優しい飲み口に変化させることができるので、多くの人で楽しめるお酒と言えます。
王祿酒造のお酒は特約店でしか取扱いが無いので大手のショッピングサイトでは販売が行われていません(※記事掲載時)。
広島では個人的に大好きな”酒商山田”で販売されているので興味のある方は是非チェックしてみてください。
島根 – 王祿酒造 –
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秋田 – 新政酒造 –
秋田と言えば全国的な人気を誇る「新政酒造」。
「No6」を始めとした従来の概念を見事に覆した日本酒を多く手掛けている酒造で、販売されている多くは中々手に入れることが出来ない人気の高い日本酒ばかり。
WEBサイトに関しては、”曼荼羅(まんだら)”を彷彿とさせるある意味今までの常識を覆すデザイン。初見では絶対蔵元のサイトだと気付きませんね。
デザイナーとかアーティストとかそんなイメージのサイトです。
「新政酒造の代表的な日本酒は?」と聞かれたらまず最初に答えてしまうであろう銘柄が「No6.」。
グレード(精米歩合)に合わせて上から「X-type」「S-type」「R-type」の3種類が用意されています。
個人的に飲んだことがあるのは真ん中に位置する「S-type」、精米歩合は「麹米40%」「掛米50%」と一般的には大吟醸クラスにあたるお酒。
味わいの感想は、「フレッシュ感を残したフルーティーな味わいでやや微発砲、甘みと旨みもしっかり感じられるがクドくなくグイグイ飲めちゃう日本酒」といった感じでしょうか。
アルコール感をほとんど感じることが無いので日本酒飲めない人でもこれは確実にいけますね。
酒屋さんではほとんど見かけることができず、ネット販売ではプレミア価格となっているので見かけた時は是非手に入れてください。
新政 No6 S-type
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山梨 – 山梨銘醸 –
“七賢”の銘柄で有名な山梨県にある「山梨銘醸」。
山梨らしい山や川の写真をふんだんに使った爽やかでおしゃれなWEBサイトは、透明感のある日本酒をイメージさせます。
山梨銘醸が造りだす七賢の中でもリーズナブルで楽しめるのが「七賢 純米大吟醸 絹の味」。
純米大吟醸でありながら”食中酒”として楽しめるように造られたお酒で、香りを抑えたスッキリとした味わいが特徴。
山梨の水質の良さをしっかりと表現したお酒です。
山梨銘醸
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佐賀 – 富久千代酒造 –
佐賀県の日本酒と言えば「富久千代酒造」の”鍋島”。
2011年に開催された「IWC(インターナショナル・ワイン・チャレンジ)」のSAKE部門で最高賞を獲得したことで一気に全国区となったお酒で、少し甘めなライトな飲み口と発砲感が魅力のお酒です。
そんな爽やかな日本酒ですが、WEBサイトは黒を基調としたシックでカッコイイ感じのデザイン。
“鍋島”という銘柄が生まれるまでの話や、地元への想いなどを見ることができます。
そして、鍋島銘柄の中で個人的におすすめしたいのが「鍋島 NEW MOON」。
新酒のため手に入る時期は限られるんですが、上品な味わいながら甘みと酸味が絶妙でグイグイ行けちゃうトロピカルなお酒。
しかも無濾過生原酒なので、フルーティーなのにしっかりとした味わいを楽しめるので日本酒初心者から上級者まで幅広い層に支持されています。
酒屋さんで見かけた際は是非手に取ってください。「この価格でこの味が楽しめるのかッ!」ってな具合でテンション上がります。
鍋島 NEW MOON
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山形 – 山川光男 –
「山川光男」は、山形県内にある4つの酒造が協力して造り出したブランド。
- 水戸部酒造 / 代表銘柄:山形正宗
- 楯の川酒造 / 代表銘柄:楯野川
- 小嶋総本店 / 代表銘柄:東光、冽
- 男山酒造 / 代表銘柄:羽陽男山
「山形のお酒のイメージ向上」や「日本の稲作を活性化する」といった目的に立ち上げられたというだけあってインパクトのある可愛いラベルが目を惹きます。
ラベルを手掛けているのはイラストレーターのsuginoshitaさん。
日本酒ラベルだけなく様々な印刷物を手掛けている方で、どのイラストも目を惹くインパクトの強いアートな作品が多い印象。
WEBサイトのトップにも季節に合わせたイラストが全面掲載されていて、ポップでおしゃれなサイトに仕上がっています。
「山川光男」は通年通して出回るお酒ではなく、季節ごとに販売されるお酒のためすべてその時期だけで限定酒となります。
昨年に「山川光男 2017 なつ」を飲みましたが、スッキリ感とフルーティーな旨みが口の中へ広がり、思わず「うっまっ!」と叫んだ記憶があります。
そして今年の夏は「山川光男 2018 なつ」を必ず手に入れて飲もうと決意しています。(そこそこ高いので妻に怒られます)
興味のある方は是非是非サイトをチェックしてみてください。
山川光男
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おしゃれな酒造サイトまとめ
今回は「おしゃれなWEBサイトを持つ酒造」を紹介してきましたがいかがだったでしょうか。
実際に全国の酒造さんを調べてみた感想としては「まだまだWEBサイトに力を入れている酒造は少ないなぁ」という印象。昔ながらのHTMLサイトが多いですね。
「おしゃれな酒造サイト = 美味しい日本酒を造っている酒造」ということを言いたいわけではありませんが、個人的に見応えのあるデザインのサイトがいいなぁと思ってしまいます。
実際に、今回紹介したおしゃれなWEBサイトを持つ酒造さんは、味に対しての評価が高いだけでなくブランドとしても確立しているので、国内だけではなく世界的にも注目されやすい要素を持っているような気がします。
ただ、日本で最も高級とされている日本酒「十四代」を造っている高木酒造さんはWEBサイトすらもっていないので、このクラスになると逆にいらないのかもしれませんね。笑
これからもどんどん増えてくるであろう酒造さんの魅力的なWEBサイトを引き続きチェックしていきたいと思います。
もし、「この酒造さんのサイトおしゃれなんです!」ってのがあったら是非ご連絡ください。