世界には様々なデザイナーズチェアが存在しますが、全世界で圧倒的な人気を誇るチェアを生み出したのがドイツの偉大なデザイナー”チャールズ&レイ・イームズ夫妻”。
日本でも「イームズチェア」の名前を一度でも聞いたことがあるのではないでしょうか。
そんなイームズ夫妻が製作したチェアの中で代名詞となる椅子が「貝殻に包まれるような座り心地」と表現される「シェルチェア」。
日本でも1990年代から人気が高まり、現代に至るまで多くの人を魅了しているチェアです。
そんな有名なイームズの造り出した様々な種類のデザインチェアですが、現在では意匠権(デザインの特許みたいな権利)が消失し、「リプロダクト」と呼ばれるデザインをコピーした製品がリーズナブルに販売されています。
ということで今回は、おしゃれなデザイナーズをリーズナブルに手に入れたい人のための「【2019】世界的に人気の最新イームズチェア(リプロダクト)8選」をご紹介したいと思います。
価格から考えると非常にコストパフォーマンスの高いチェアとなっているので、チェア選びの参考にされてみてください。
ちなみに、記事の最後で「ハーマンミラー社」と「ヴィトラ社」が製造している正規品のイームズチェアと、リプロダクト品との違いやメリット・デメリットについて解説しているので、どちらを購入するか迷っている方は是非こちらも参考に。
【2019】世界的に人気の最新イームズチェア(リプロダクト)8選
イームズ サイドシェルチェア DSR
まず最初に紹介するのは、イームズチェアの中で最も有名で人気の高いチェア「サイドシェルチェア DSR」。
エッフェルベースと呼ばれる特殊な脚の形状が特徴となるチェアで、イームズの中でもっとも人気がありリプロダクト製品もとても多く登場しています。
脚の仕上げは、ハーマンミラー社の正規品もリプロダクト製品もメッキ加工となっていますが、加工の強度が違うためリプロダクトは数年で錆びが出てくるとの口コミがちらほら。
とはいえ、価格が10分の1以下なのでその辺は妥協できる価格差です。
座面に使われている素材は、正規品だとポリプロピレン(PP)ですが、リプロダクト品だとメーカーによって様々な素材を使用。
本物で使われている「ポリプロピレン(PP)」を使ったリプロダクト品も存在しているので、本物に近づけたいなら座面の素材を調べてから購入すると良いかもしれません。
ちなみに、カラー展開は正規品もリプロダクト品も豊富ですが、リプロダクト品だけにしかないオリジナルカラーも展開されているので、自宅のテーブルと相性の良いカラーを探すのもおすすめです。
また、脚の素材が金属なので、大理石やモルタル天板、メラミン天板を使ったテーブルと相性の良い仕上がりとなっています。
無機質系のテーブルを購入してしまって「合わせるチェアが思いつかない!」と嘆いている方は是非イームズのシェルチェアを。
イームズ サイドシェルチェア DSW
こちらは、上で紹介した「サイドシェルチェア DSR」の脚部が木製で造られたイームズチェア「サイドシェルチェア DSW」。
「DSR」の金属製脚部が持つシャープでカッコイイ印象とは違い、脚部を木製(ドゥエルレッグベース)にすることで温かみのある柔らかい印象を与えてくれるチェアに仕上がっています。
無垢材などの木製テーブルと相性の良いチェアとなっているので、おしゃれなダイニングチェアを求めている方に俄然おすすめです。(もちろんデスクもOK)
こちらもカラーが展開が豊富なので、部屋の雰囲気に合わせた選択が可能となっています。
金属がベースの「DSR」は高級感のある大人な空間へ、木材がベースの「DSW」は温かみのある空間に是非。
イームズ アームシェルチェア DAR
こちらは一番最初に紹介した「サイドシェルチェア DSW」と同じ脚部(エッフェルベース)を使った肘掛け付きチェア「イームズ アームシェルチェア DAW」。
大きめなデザインなので、座ると体が包まれるようにてゆったりと座ることができます。
また、肘掛けが付いているので、仕事用のチェアとしてもおすすめ。
その他にも、会社のラウンジスペースや打ち合わせスペースなど、イームズチェアの存在感を生かしたい場所にも最適のチェアと言えます。
もちろん、ダイニングスペースでの利用も可能なので、ゆったりと食事を楽しむ派というあなたにもピッタリです。
見た目よりも意外と万能的に使えるチェアかも。
イームズ アームシェルチェア DAW
「アームシェルチェア DAW」の脚部を木製(ドゥエルレッグベース)に変更したタイプ「アームシェルチェア DAR」。
ずんぐりな座面に木製の脚部が加わることで、とても可愛い印象に変化。おしゃれで可愛い部屋を目指す人におすすめです。
「イームズチェアへゆったりと座りながら食べる朝食」なんて毎日を是非過ごしてください。
(リプロダクトだけど)
イームズ サイドシェルチェア ファブリックタイプ
こちらは、上で紹介した4種類「DSR」「DSW」「DAW」「DAR」の座面にファブリック加工を施したタイプ。
正規品を製造している「ハーマンミラー社」と「ヴィトラ社」では製造していないリプロダクトのオリジナル製品ですが、各メーカーが様々なファブリックを使って製品化しているので、正規品では味わえないデザインを楽しむことができます。
また、プラスチック製の座面のように冷たくなく、長時間座っていても疲れにくいので、気温の下がる冬場や、デスク用チェアとしての利用もおすすめです。
イームズ ロッキングアームシェルチェア RAR
アームシェルチェアの座面部分はそのままに、ロッキングチェアとして造り出されたのが「イームズ ロッキングアームシェルチェア RAR」。
日本ではあまり馴染みがありませんが、テレビを見ながら、本を読みながら、ゆったりとした時間を感じられるロッキングチェアはリラックスに最適。
仕事の疲れを癒すチェアとして、休日の時間をロッキングチェアの腰かけてゆっくりと過ごすことができます。
イームズ ラウンジチェア(クラブチェア)
ここからはちょっと趣向が変わり、イームズの代表作の一つでもあるラウンジチェア(クラブチェア)のリプロダクト製品。
こちらのデザインは、ミッドセンチュリーと呼ばれる家具の中でもアメリカを代表するデザインと言われており、今なお様々な場所で使われています。
正規品は100万前後と高い価格になりますが、リプロダクトであれば10分の1以下の価格で購入できる製品が多く、書斎やリビング用として購入される方が多くなっています。
ゆったりとした座り心地と海外のようなゴージャスなライフスタイルを求める方におすすめです。
イームズ ラウンジ&シェルチェア
最後に紹介するのは、イームズのリプロダクトではなく、リプロダクトメーカーがイームズの「シェルチェアの脚」と「ラウンジチェアの座面」を組み合わせて製作したチェアになります。
「リプロダクトなの?」と、もはや何が正解なのか分からなくなりますが、イームズが造り出したデザインの一部だけを上手く組み合わせた造りになっており「ラウンジチェアのダイニング版」と言えるデザインに仕上がっています。
カラー展開も6種類と豊富な取り揃えになっており、リプロダクトの幅の広さが感じられます。
正規品とリプロダクト品の違いとメリット・デメリット
「【2019】世界的に人気の最新イームズチェア(リプロダクト)」をご紹介しましたがいかがだったでしょうか。
最後に、正規品とリプロダクト品の違いやメリット・デメリットを少しだけご紹介します。
イームズチェアの正規品とリプロダクトの違いについて
イームズチェアは全世界で販売されていますが、正規品として販売されているのはアメリカの「ハーマンミラー社」と、スイスの「ヴィトラ社」の2社だけ。
座面の裏側に刻印が押されており、どちらのメーカーで製作したか分かるようになっています。
また、正規品は、背もたれ部分の曲線などが非常に美しく繊細に造られており、全体のバランスがとても優れています。
それに対しリプロダクト品は、背もたれの曲線がやや歪になっていたり、カット面が平面的だったりと、正規品と比較するとややボッテリとした印象になります。
とはいえ、比較しなければ分からないレベルなので、購入を躊躇するほどの違いではありません。
ただ、耐久性といった部分では正規品の方がしっかりとした素材で造られているため、5年、10年と使うことを想定するなら正規品が圧倒的におすすめです。
では、正規品とリプロダクト品のメリットとデメリットを見てみましょう。
イームズチェア/正規品のメリットとデメリット
正規品のメリット
- 造りが精巧なのでフォルムが綺麗
- 耐久性が高く数十年に渡り使い続けられる
- 使い続けることで味が深まる
- いざとなったらそれなりの価値で売却できる
正規品のデメリット
- 価格が高い
- 使い始めは傷がついたら凹む
- 複数脚揃えにくい
- 一度買うと他のチェアに買い替えにくい
ちょっと主観が混ざってますが、イームズチェアの正規品のメリットとデメリットを挙げるならこんな感じでしょうか。
イームズチェア/リプロダクトのメリットとデメリット
リプロダクトのメリット
- 価格が安い
- 破損があったとしてもすぐに新しいモノに買い替えられる
- 価格とのバランスで考えると非常にデザイン性に優れている
- 部屋を気軽におしゃれな空間に見せることができる
リプロダクトのデメリット
- 製品の精度が悪くたまにガタつく
- 繊細な曲線(デザイン)ではない
- 不要になった場合でもほとんど価値が無い
- 使い続けることで劣化していく(味にならない)
リプロダクトは安いので気軽に購入できるのがいいところですね。ただ、安モノは大切にしない傾向にあるので、1~2年で買い替える人が多いかも。
だからといって正規品を揃えようと思ったら、リプロダクト品の10倍以上のお金が必要となるので予算に余裕が無いと無理ですね。
ということで、最後のまとめ。
- いいモノを永く使い続けたい ⇒ 正規品
- イームズのチェアが本気で好き ⇒ 正規品
- とりあえず安くて可愛いチェアが欲しい ⇒ リプロダクト
- チェアはちょこちょこ買い替えたい ⇒ リプロダクト
といった感じで選んではいかがでしょうか。
今回はイームズのチェアをご紹介しましたが、世界にはその他にも様々なデザイナーズチェアが存在しています。
是非、この機会にその他のデザイナーズチェアもチェックしてみてください!
ちなみに、イームズチェアはヴィンテージ製品がとても魅力的なので、正規品に興味のある方はオークションなども合わせて探してみるのがおすすめです!